冥土、浄土

 知人がお母さんを90歳で見送ったそうです。
彼のおたくは浄土真宗だそうで、彼はしきりに「母は浄土へ」と説明するんですが、Facebookでつながっている人たちは、「ご冥福をお祈りします」と書き込んでいます。
「ご冥福お祈りする」というのは冥土で迷うことなく次の転生に迎えますように、というような表現を意味するんだと聞いたことがあって、そんな概念を持たない宗教の信者の人たちや、まったく無宗教の人たちにはなんの意味も持たないというか、むしろ勝手に引きずり込んでしまうことすら意味するわけで、彼はしきりに「いや、浄土へ」と訂正していました。
 キリスト教だと、最後の審判を経て天国にいって主なる神の身元へ行くわけだし、神道では黄泉の国へ行かれるわけですね。それで仏教では、浄土真宗以外は冥土へ行かれて、輪廻転生でございますな。つうことは、ことに日本では、浄土真宗以外の仏教徒の方ばかりにならなきゃいけないような気がしませんか?おかしいなぁ。