ま、いろいろある

 結婚披露宴の司会を頼まれて、当日お客様にお配りする二人を紹介する栞まで自作して、懇切丁寧に準備をしたのはもう20年ほど昔のことだろうか。まさかそのふたりが離婚していたとは知らなかった。しかも、どうも察するに結婚当初からいろいろなにかあったらしい。そのすべてを知らされなかった。ある日なんかのはずみでそれを知ったときには愕然として言葉もなかった。その新郎のおじさんが、「なんだ、知らなかったのか!」といった。新郎からも、その両親からも一言もなかった。

 突然、思い出した。