音読

 久しぶりに書かれた文章を声に出して読んでみると、愕然とする。なんと滑舌の悪いことよ。いつからこんなことになってしまったのか。昔はこんな筈はなかったのにと驚いた。多分それは加齢に伴って口のまわりの筋肉が衰えてきているからに相違ない。かつてはそんなことが起きる時間もないくらい、一日中ぺらぺら喋っていたのに相違ない。ところが今になると、喋る相手がいない。つれあいは自分の趣味をテレビの前で繰り広げているし、私は私で自分の机で画面にむかってなにかを黙読しているか、欠いているからだ。
 これではどんどん衰えるばかりだろう。あぁ、だからカルチャーセンターなんかに「朗読」のコースがあったりするんだ・・あんまりあたりではないだろうけれど、そうも仕えることだ。
 これは日本語だけじゃなくて、英語でもそうで、時として新聞の記事なんかを口に出して読むと、あぁ、昔だったらもっと滑るように読めたんだろうなと思うことしきりである。